生地ができるまで

第4講は静岡県の浜松産地にある古橋織布さんから企画職の浜田さんに来ていただきました。
今回は機屋さんという織物の専門家から、織物の基礎や生地がどう企画されるのかなどを教えていただきます。

古橋織布さんは細番手・高密度を得意とする浜松産地の機屋さんです。
扱う素材は天然繊維が多く、シャトル織機で織っていることも特徴のひとつ。
このような旧式の織機で天然繊維・細番手・高密度で織ることは大変技術のいる仕事です。

浜田さんは倉敷で縫製業をしていたおばあさまからから縫製を教えていただく小学生時代を過ごし、高校時代には生地好きが高じ、様々な生地を収集することにあけくれていたそう。
高校卒業後は文化服装学院のテキスタイル科へ入学。
織り、染色などテキスタイルの基礎を学びながら、学生仲間で日本国内を始めイタリアやトルコの繊維産地を巡っていたそう。
いよいよ就職という時には『職人さんと仕事がしたい』という思いが大きくなり、今の古橋織布さんに企画職として入社します。

そんな浜田さんの企画のお仕事は、主にデザイナーさんから渡されるデザイン画を実際に織るための指示。
糸番手、密度、本数、色、撚りの強さ、加工など様々な要素をデザイナーの求める風合いになるように企画するので、とても知識と経験が必要になります。
浜田さんはなんと既製服に触れるだけで、その生地の糸番手が分かるという特殊能力をお持ち!

そんな布帛のプロの浜田さんには『原料』『糸』『生地』についての基礎知識を教えていただきました。

原料のお話では、実際にお持ちいただいた様々な種類や産地の綿を見せていただきました。
綿の産地によっても繊維長が全く違く、できあがる生地の風合いが変わるそう。
そんな原料を糸にする『紡績』の工程を実際にウールを撚ることで体験。

糸の作られ方を体感した後は、糸の種類や撚りの種類、太さの単位を教えていただきました。

原料から糸の流れを一通り理解した後は生地について。
用意してくださった資料にある生地や糸の実物に触れながら、実際に素材や番手がどう生地に反映するのかを学びました。

貼ってある生地は全て古橋織布さんの生地です。
水で落ちる染料で織りやすいようにあらかじめ糸を色分けする生地や、同じタテ糸に違うヨコ糸を入れ、なるべく安価で手間を省きつつバリエーションを持たせた生地など特殊なものもありました。
機屋さんが素材や番手の無限の組み合わせから生地作りをすることの難しさと『職人』らしさ、そして生地の面白さを感じました。

来週は自由参加で遠州産地に遠征です。
もちろん古橋織布さんも訪問しますので、今日学んだことを実際に織機や生地を見ながら復習したいと思います!
 浜田さん、来週もよろしくお願いします!!

遠坂