染めと後加工の現場

遠州産地の学校も折り返して残り半分となりました。

第5講は武藤染工株式会社 小池工場さんでプリント工程の見学です。工場長の永田さんにお話を伺いました。

来年で創業60周年を迎える武藤染工さん。
本社工場での注染とクロス事業部、小池工場のプリントと、3つの事業部から成り立たっています。本社工場へは第7講で行かせていただきます。

武藤染工小池工場さんではプリントの方法としてフラットスクリーン方式、ロータリースクリーン方式、そしてハンドスクリーンを導入しています。それぞれに長所と短所があり、デザインやロット、コスト感によって使い分けます。

そして、武藤染工さんが力を入れているのは特殊加工。プリントができる工場はいくつもあるため、オリジナルも含めた特殊加工で他社との差別化を図ります。

いろいろなサンプル生地を見させていただきました。中でも盛り上がったのは、水で濡らすと星が浮かび出るデザインの生地。プリントによる特殊加工です。

受講者が順々に試しては「おお〜!」と驚きの声が上がり、これをどうしたら製品化できるのだろうとアイデアを出し合っていました。

その他にも強アルカリで綿を縮ませるリップル加工や、パイル素材を部分的に焼いて柄を浮き上がらせる素材など様々な後加工のサンプルを見せていただきました。
制作過程が想像つかない後加工の生地たち。受講生からの質問もたくさん出ていました。

そして工場へ移動しフラットスクリーン、ハンドプリントの現場を見せていただきました。

フラットスクリーンは自動で生地を送り、柄を擦っていきます。1色1色が擦られてデザインが完成されていく様子を間近で見ることができました。

ここでプリント工程の一部「ハンドマス」を体験させていただきました。量産する前の試し刷りです。掠れたり、ムラになったり、なかなかうまくいきません。

プリントの製品は版がピタリと合っていて色ムラがありません。それはやはり高い技術や設備があって出来ることなのだと実感しました。

2階へ上がるととても広い空間に白生地を張った長板が並んでいました。絵羽浴衣の捺染です。縦に細長い版を2人で運び、手際よく刷っていきます。全てが手作業のその姿はまさに職人芸。

洗いや乾燥の現場も見せていただきました。

最後に、高い天井に手作業で染めた生地を吊るしてゆきます。

全ての講義を終えてまとめの時間に。お土産に手ぬぐいまでいただけました。

高い技術と十分な設備がある武藤染工さん。求人もされているそうで「誰かに紹介するときには変な生地を作っている会社だよって言ってね」とおっしゃっていました。
手捺染という昔ながらの技法がある一方で日々、加工を開発している武藤染工さん。次はその特殊加工の過程もじっくり見学させていただきたいです!

次回は鈴木晒さんへおじゃまします。「そもそも晒しって…?」というところから勉強していきましょう!